医療お役立ちコラム

薬はいつまで飲むべきか

2019/07/01

病医院や薬局でもらった薬を、いつまで飲むべきか、悩んだことはありませんか?

症状が良くなったときに、薬の服用も止めて良いのか――。

結論から言えば、薬の種類によります。

飲み続けるべき薬、止めてもいい薬

一般的に、症状をやわらげるための薬(対症療法薬)は、その不快な症状がおさまれば止めてもかまわないことが多いです。

たとえば、風邪のときに処方される、熱を下げる「解熱剤」や、痰を切りやすくする「去痰剤」、咳をおさえる「鎮咳剤」などがそうです。

こうした薬は、症状をおさえることが目的なので、その症状が出なくなったら服用する必要はありません。

ただし、薬によって何らかの症状なり状態なりをおさえていて、そうすることでさらなる病気を防いでいるという場合には、別。それは、薬でコントロールしている状況なので、安易に止めるべきではありません。

たとえば、高血圧や高血糖(糖尿病)、脂質代謝異常などの薬がそうです。

これらの薬は、根本的に病気を治しているわけではありませんが、薬を飲むことによって病気をコントロールできているわけです。薬の服用を止めると、また悪化してしまうでしょう。

ただ、高血圧、糖尿病、脂質代謝異常といった生活習慣病は、食生活と運動習慣を見直すことで、薬の量を減らせることは多いです。ときには、薬が要らなくなることもあります。 だから、薬とともに、セルフケアが大事です。

薬を飲み続けることが、さらなる痛みを生む場合も

一方で、病気を根本的に治すための薬の場合、たとえ症状がおさまって、病気が治ったように見えても、決められた日数分、飲み続けることが大切です。

抗生物質などが、まさにそうですね。

中途半端な服用によって、細菌が耐性をもってしまうことがあるからです。

逆に、「飲み続けること」がリスクになる場合もあります。

たとえば、頭痛薬。

頭痛もちの人は多いので、市販の痛み止めなどを常備して、飲み続けている人もたくさんいるでしょう。

でも、漫然と痛み止めを飲み続けることが、さらなる頭痛を生むことがあります。

「薬物乱用頭痛」といって、痛み止めを飲み続けることで、痛みに対する感受性が過敏になってしまい、痛みの閾値が下がってしまう(通常は痛みと感じないような刺激でも、痛みとして認識してしまう)ことで、頻繁に頭痛が引き起こされることがあるのです。 「頭痛が1か月のうち15日以上ある」「3か月を超えて、定期的に鎮痛剤を使っている」という人は、ちょっと注意が必要です。

薬を飲み続けるべきか悩んだら……

今回のテーマは、「薬をいつまで飲むべきか」でした。

症状が良くなったら止めてもいいもの、良くなったように見えても飲み続けたほうがいいもの、漫然と飲み続けることでさらなる症状を招くもの――など、薬によって、その方の状態によってさまざまです。

ここでは一般的なことをお伝えしましたが、いちばんは、処方した医師にその都度確認すること。主治医に聞きそびれたら、薬のことなら、薬剤師にご相談ください。