医療お役立ちコラム

薬が飲みにくいときには姿勢も気をつけて

2019/09/01

薬が飲めない、飲みにくい――。

そう感じていらっしゃる方は少なくないと思います。

加齢に伴い、飲み込む力(嚥下機能)が衰えると、薬も飲みにくくなってしまうものです。

でも、飲み方を工夫することでより飲みやすくなります。

薬を飲みやすい姿勢とは?

飲み込む力が衰えていると、食べ物や飲みものが誤って気管に入る「誤嚥」が起こりやすくなります。これを避けるには、じつは姿勢が大切です。

薬を飲むときに、ぐっと顎を上げて、上を向いて飲む方は多いと思います。

でも、この姿勢では、気道が開き、気管に入りやすくなります。

薬は、顎は上げず、正面を向いて、あるいは、むしろ少し顎を引いた状態で飲み込むようにしましょう。これは、飲食のときも同じです。

薬を飲みやすくゼリーも

加齢とともに唾液の量も減りやすいのですが、唾液が減ることでも薬が飲みづらくなります。

薬を飲む前には、少量の水を飲む、または、濡らしたガーゼで口の中を湿らせておくこともおすすめです。

それでも飲みにくい場合は、服薬補助ゼリーを使うことも一つの方法です。

服薬補助ゼリーとは、薬を包み込んで、のどを通りやすくしてくれるものです。

一般的に売られているゼリーでも、一緒に服用することで飲み込みやすくなることもありますが、余計な糖分や合成着色料、保存料が入っていたり、粘度が高くてかえってのどにつかえたりすることもあるので、服薬補助ゼリーのほうをおすすめします。

薬の形が変えられることもあります

粉薬や錠剤、カプセル薬など、特定の形状の薬が飲みにくい場合は、「形を変える」という方法もあります。

すべての薬が変更できるわけではありませんが、小さいサイズの錠剤や、ラムネのように口の中で溶ける口腔内崩壊錠(OD錠)などもありますので、医師や薬剤師にご相談ください。