医療お役立ちコラム

「薬局の定義」が変わりました――改正薬機法

2020/10/01

昨年末に「薬機法」が改正され、薬局のあり方、薬剤師の仕事の見直しが行われました。

薬局、薬剤師は、どのように変わるのでしょうか――。

薬局をご利用いただく患者さん、地域の方々にもぜひ知っておいてほしいことですので、お伝えします。

そもそも「薬機法」とは?

「薬局や薬剤師のあり方がどう変わるのか」という話の前に、そもそも「薬機法ってなに?」と思った方もいるかもしれません。

薬機法は、正式名称を「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」と言います。名前のとおり、医薬品や医薬部外品、化粧品、医療機器の品質・有効性・安全性を確保するための法律です。

ちなみに、「薬事法」は聞いたことがあるのではないでしょうか。

薬事法が改正されるとともに名称変更され、2014年11月に新たに施行されたのが薬機法です。

薬局とはどんな場所?

今回の薬機法改正で、まず、「薬局とは」という定義が変わりました。

従来は、薬局とは、「薬剤師が販売又は授与の目的で調剤の業務を行う場所(その開設者が医薬品の販売業を併せ行う場合には、その販売業に必要な場所を含む。)」と定義されていました。

つまりは、薬局とは基本的には「調剤を行う場所」でした。

一方、新たに施行された法律では、次のように薬局が定義されています。

薬局とは、「薬剤師が販売又は授与の目的で調剤の業務並びに薬剤及び医薬品の適正な使用に必要な情報の提供及び薬学的知見に基づく指導の業務を行う場所(その開設者が併せ行う医薬品の販売業に必要な場所に必要な場所を含む。)」

改正法では、薬局とは「調剤だけではなく、薬に関する情報の提供、指導を行う場所ですよ」と規定されたのです。

服薬状況の継続的なフォローが義務化

薬局の定義が変わったのに伴い、義務化されたのが、服薬期間中の継続的なフォローです。これは、2020年9月1日から施行されました。

どういうことかと言えば、薬剤師の義務として、次のような義務が課されました。

  • 薬剤師法 第25条の2の2

調剤した薬剤の適正な使用のため必要があると認める場合には、患者の当該薬剤の使用の状況を継続的かつ的確に把握するとともに、患者又は現にその看護に当たつている者に対し、必要な情報を提供し、及び必要な薬学的知見に基づく指導を行わなければならない。

これまでは、薬をお渡しするときに必要な情報を提供すること、必要な指導を行うことが義務でしたが、それに加えて、「必要な場合」には「継続的に」状況を把握して情報提供や指導を行い、フォローすることが義務化されたのです。

オンライン服薬指導が可能に

また、同じく9月1日から施行されたのが、オンライン服薬指導の導入です。

服薬指導とは、患者さんが適切に薬を服薬できるよう、患者さんに対して処方薬の効能や副作用などの説明を行うこと。

これまで服薬指導は対面で行うのが決まりでしたが、今回の薬機法の改正によって、テレビ電話などによるオンライン服薬指導も可能になりました。

ただし、次のような条件があります。

・同じ内容の処方せんによって調剤した薬剤について、以前に対面で服薬指導を行っていること

・服薬指導計画を策定して、それに沿って行うこと

ちなみに、オンライン服薬指導は9月1日の施行前から、新型コロナウイルスの影響ですでに行われていました。メトロファーマシーでも、電話等を用いた服薬指導を行っています(詳しくは、https://www.metropharmacy.tokyo/pdf/online_prescription.pdf を)。

この場合、コロナ禍での時限的・特例的なものであり、先ほどの条件にかかわらず、初めての患者さんでもご利用いただけます。

どうぞご相談ください

ここまでご紹介してきたように、法改正によって、薬局・薬剤師は、薬を扱うだけではなく、患者さんがより安全に効果的にお薬を服用できるようにサポートする責務が、これまで以上に明確になりました。 薬局をご利用される皆様方も、単に「薬をもらう場所」ではなく、「薬について相談できる場所」としてぜひご活用いただければと思います。