医療お役立ちコラム

処方箋の期限が切れたらどうする?――薬局のきほん①

2021/08/01

仕事の合間に医療機関を受診して処方箋を受け取ったのは良いけれど、薬局に行きそびれて気づいたら期限が切れていた。あるいは、連休前に処方せんをもらい、連休が明けてから薬をもらいに行ったら処方箋に期限があることを知った――。

そんなことありませんか?

処方箋の期限切れに気づいたらどうすればいいのでしょうか。

期限切れの処方箋では薬は受け取れません

まず、結論から言えば、期限切れの処方箋を薬局に提出いただいても、お薬をお渡しすることはできません。

処方箋内容に気になる点があるときには、薬剤師はその処方箋を出した医師に連絡を取り、内容を確認してから調剤を行います。これは「疑義紹介」といって、薬剤師に課された義務です。

では、「期限が切れています」と疑義紹介を行えばお薬をお出しできるのかといえば、できません。期限切れの処方箋をもとに調剤を行うことはできないのです。

処方箋の期限が切れたときの対応法

では、処方箋の期限が切れたらどうすればいいのでしょう?

患者さん自身がもう一度医療機関に行って、処方箋を再発行してもらう必要があります。といっても、期限切れの処方箋をもっていけばすんなり再発行してもらえるとは限りません。原則、再度診察を受けて、新たに処方箋を発行してもらう必要があります。

なおかつ、その診察代(診察料や処方せん料)は全額自費です。

このように、処方箋をもって薬局に薬を取りに行くのが1日遅れただけで、余計にお金がかかってしまいます。処方薬は、必ず期日内に引き換えるようにしましょう。

処方箋の使用期間は何日?

そもそも処方箋に期限があることを気にしていない方が多いのではないでしょうか。

処方箋には必ず、処方箋を交付した日付(交付年月日)と「処方箋の使用期間」の欄があります。患者さんのお名前、生年月日などが記載された欄の下の部分です。

処方箋を見ていただくと、「交付年月日」は必ず日にちが記載されていますが、「処方箋の使用期間」のほうは空欄になっていることが多いです。では、使用期限はないのかというと、もちろんそうではありません。

使用期間の右側をよく見ると、「特に記載のある場合を除き、交付の日を含めて4日以内に保険薬局に提出すること」と書かれています。つまり、使用期間の欄に日付が書かれていなかったら、「交付の日を含めて4日以内」がその処方箋の使用期限ということです。

たとえば、木曜日に処方箋をもらったら、「木・金・土・日」で日曜日までに処方箋を持参して薬をもらいに行かなければいけません。たとえその薬局が日曜定休だったとしても、変わりません。祝日、連休を挟もうと同じです。

4日以内に薬局に行けないときには事前に相談を

ちなみに、なぜ処方箋の使用期限は4日間なのかというと、保険医療を担う医療機関が守るべきルールである「保険医療機関及び保険医療養担当規則」20条の3に下記のように定められているから。

「保険医療機関及び保険医療養担当規則」20条

三 処方箋の交付

 処方箋の使用期間は、交付の日を含めて四日以内とする。
ただし、長期の旅行等特殊の事情があると認められる場合は、この限りでない。

ただし、「長期の旅行等特殊の事情があると認められる場合は、この限りでない」とあるように、事情があるときには医師の判断で4日よりも長くすることが可能です。ですから、すぐに薬を受け取りに行けない何らかの事情がある場合には、診察の際に主治医に相談しましょう。