医療お役立ちコラム

処方箋があれば、本人以外でも薬は受け取れる?——薬局のきほん②

2021/11/01

診察を受けて薬を処方された。でも体調が悪いから、代わりに家族やパートナーに薬局に薬を取りに行ってもらいたいというとき、ありませんか?

本人以外でも処方箋をもっていけば、薬は受け取れるのでしょうか?

本人でなくても受け取れる

結論からいうと、本人以外の人が代理で薬を受け取ることは可能です。

たとえば、体調がものすごく悪くて薬局に行く元気がない、病気の影響で外出が難しい、感染力の高い病気にかかっていて誰かにうつしてしまう心配がある、逆に免疫力が低下していて感染症にかかりやすい状態にある……といった場合には、誰かにお願いして薬局に行ってもらったほうがいいでしょう。

代理で薬を受け取るときに必要なもの

では、本人の代わりに薬局で処方薬を受け取るには何が必要でしょうか。

まず、当然ですが「処方せんの原本」が必要です。有効期限が切れていないことを確認しましょう。

また、本人の「保険証」も必要です。自治体から医療費の助成を受けている場合には、「受給者証」もご持参ください(子ども医療費、障害者医療費、ひとり親家庭医療費、後期高齢者福祉医療費など)。

そして、できれば「お薬手帳」もあったほうがスムーズです。これまでの処方歴から飲み合わせをチェックしたり、アレルギー情報を把握したりするために重要です。

代理で薬を受け取る際に確認すること

患者さん本人以外が処方箋を持参して薬を受け取られる際には、薬局としては「ご家族ですか?」「どのようなお関係ですか?」などと、患者さんとのご関係をお聞きします。

その際、ご家族以外のご関係の方でもお薬を受け取ることは可能です。

ただ、より安全にお薬を服用していただくために、患者さんの状態やアレルギー歴、ほかに飲んでいる薬などについてヒアリングさせていただくこともあるため、そうした情報を把握されている方のほうが望ましいでしょう。