医療お役立ちコラム

ハンドクリームの選び方

2021/12/01

すっかり寒くなり、肌の乾燥が気になる季節になってきました。最近は手指のアルコール消毒をする機会も増えているので、ますます乾燥しやすくなっているのではないでしょうか?

そんなときに欠かせないのが、ハンドクリームです。

先日、朝の情報番組「あさイチ」(NHK)で、ちょうどハンドクリーム特集を行っていました。そのなかで伝えていたのが、「ハンドクリームは手の状態に応じて使い分けたほうがいい」ということ。今回は、ハンドクリームを選ぶポイントをご紹介します。

肌荒れの4つのタイプ

いま、手はどんな状態ですか? カサカサと乾燥している感じでしょうか、あるいは、乾燥が進んでひび割れやあかぎれが気になる感じでしょうか?

「あさイチ」では、次の4つのタイプに分けていました。

タイプ① カサカサしてゴミ袋が開けられない

 ……皮膚の水分が足りず、かわいている状態

タイプ② 指がゴワゴワにかたくなって、指輪が入らない

 ……皮膚の角質層が厚くかたくなった状態

タイプ③ 皮膚がツルツルと薄くなって指紋認証が反応しない

 ……アルコール消毒などで角質層が極端に薄くなった状態

タイプ④ ひびやあかぎれでストッキングを伝線させてしまう

 ……皮膚に亀裂が入った状態

肌荒れタイプ別、ハンドクリームの選び方

それぞれの状態に対して、どんなハンドクリームを選べばいいのでしょうか。

ハンドクリームは、商品によって成分が違います。その成分によって、実は少しずつ目的が違うのです。

「あさイチ」では、成分によって「保湿系」「尿素系」「ビタミン系」の3つに分けていました。そして、先ほどの手荒れのタイプ①のカサカサタイプにおすすめなのが保湿系のハンドクリーム、②のゴワゴワタイプにおすすめなのが尿素系のハンドクリーム、③のツルツルタイプと④のひびわれタイプにおすすめなのがビタミン系のハンドクリームです。

ハンドクリームは大きく3種類

ところで、ドラッグストアなどに行くと、棚には多くのハンドクリームが並んでいます。

保湿系か尿素系かビタミン系かを見極めるには、成分表をチェックしてください。

●尿素系ハンドクリームとは?

成分の最初に「尿素」とあるのが、尿素系ハンドクリーム。パッケージの表にも「尿素配合」などと書かれているものが多いです。

尿素にはかたくなった角質をやわらかくする働きがあり、ごわごわした皮膚をやわらかくしてくれます。ただし、ひびやあかぎれ、キズなどがあるときにはしみるので使用を避けましょう。

●ビタミン系ハンドクリームとは?

主な成分に「ビタミンB」や「ビタミンE」、「ビタミンC」があるのが、ビタミン系ハンドクリームです。これらのビタミンには血行を良くしたり、細胞の再生を高めたりする働きがあり、ひび割れやあかぎれといった手荒れの回復をサポートしてくれます。

●保湿系ハンドクリームとは?

そして保湿系ハンドクリームはというと、「あさイチ」でも「8割のハンドクリームが保湿系」と紹介されていたように、いちばん一般的なハンドクリームです。尿素系でもビタミン系でもないものは保湿系と考えてもらってもいいと思います。

ヘパリン類似物質やワセリン、セラミド、コラーゲン、シアバター(シア脂)、ホホバオイルなどが主な成分です。

ちなみに、尿素系ハンドクリームやビタミン系ハンドクリームにも保湿成分は入っているので、保湿力はあります。

作用の強さで選ぶ3タイプ

もう一つ、ハンドクリームを選ぶときに注目してほしいポイントが、「医薬部外品」「薬用」「第2類医薬品」「第3類医薬品」といった表示です。これらは、薬機法による分類です。

「第2類医薬品」「第3類医薬品」(一般用医薬品の一種)は、処方せんがなくても薬局やドラッグストアで購入できる医薬品です。病気の治療を目的に使われるもので、配合されている有効成分の効果が厚生労働省により認められています。

「医薬部外品」は、厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分が一定の濃度で配合されているもの。治療ではなく、予防が主な目的です。

ちなみに、「薬用」と表記されているものも医薬部外品です。

また、「指定医薬部外品」と表記されているものは、もともとは医薬品に分類されていて医薬部外品に移行したものです。

ところで、「医薬品」とも「医薬部外品」「薬用」とも表記されていないハンドクリームもあります。それは、「化粧品」に分類されるもの。医薬部外品よりも体に対する作用が緩和で、皮膚を健やかに保つために使われます。

つまり、「医薬品」>「医薬部外品(薬用)」>「化粧品」(表記なし)の順に皮膚への作用が強いと覚えておきましょう。

ハンドクリームを選ぶときには、ご自身の手の状態に合わせて、成分(保湿系、尿素系、ビタミン系)や作用の強さ(医薬品、医薬部外品、化粧品)から選びましょう。