医療お役立ちコラム

4月からはじまった、「リフィル処方箋」とは?

2022/04/01

医師から出された処方せんは、使えるのは一度だけですよね。いつも行っている薬局であれ、処方せんなしに「前回と同じ薬をください」と言っても、薬を受け取ることはできません。

 ただ、2022年4月から、同じ処方せんを繰り返し使える「リフィル処方箋」という仕組みが新たに取り入れられました。

「リフィル処方箋」とは?

 薬を処方してもらうには、まず医師の診察を受け、処方せんを書いてもらう必要があります。医師の処方せんなしに、処方薬を受け取ることはできません。ただ、生活習慣病をはじめとした慢性疾患の患者さんの場合、「いつもの薬を出してもらうため」に通院している、という方は少なくないのではないでしょうか。

 そこで、症状が安定している場合に、医師の再診を受けることなく、“いつもの薬”を受け取れるよう、一定期間内に処方せんを繰り返し使えるようにしたのが「リフィル処方箋」です。

どれがリフィル処方箋?

 リフィル処方箋という新たな仕組みが取り入れられたことで、処方せんの様式が少し変わりました。「リフィル可」という欄が新たに設けられ、そこに医師が「✓」をつけた処方せんは、繰り返し使うことができます。

厚労省資料「令和4年度調剤報酬改定の概要」より

何回でも使えるの?

 リフィル処方箋は繰り返し使える、と書きましたが、さすがに何回でも使えるわけではありません。「最大3回まで」です。

 2回目、3回目は、「リフィル可」にチェックのついた処方せん(リフィル処方箋)を薬局にもっていけば、医師の診察(再診)なしに薬を受け取ることができます。

リフィル処方箋の使い方

 リフィル処方箋をもって薬局に行くと、薬剤師が「調剤日」とともに「次回調剤予定日」を記載します。次回調剤予定日は、調剤日を起点に、投薬期間が経過する日。つまりは、処方された薬を予定通りに服用して使い切ったタイミングが、次回の調剤予定日になります。

 たとえば、「1回28日(4週間)分の薬」が、「3回までリフィル可」として処方されたとしましょう。すると、最初に薬局で薬を出してもらった日(調剤日)の28日後が「次回調剤予定日」になります。

 2回目は、次回調剤予定日の前後7日以内に、リフィル処方箋をもって薬局に行くと、また同じ日数分(28日分)の同じ薬が出されます。そして、その28日後が「次回調剤予定日」となり、またその前後7日以内にリフィル処方箋を薬局に持参すると28日分の薬がもらえるということです。

リフィル処方箋の対象外の薬とは?

 どんな薬でもリフィル処方箋の対象になるのかというと、そうではありません。

リフィル処方箋を使えるのは、あくまでも症状が安定している慢性疾患の患者さんです。医師が患者さんの状態を見て判断します。ですから、リフィル処方箋の使用が想定されるのは、かかりつけのお医者さんに診てもらっていて、通院のたびに毎回同じ薬が処方されているようなケースです。

 また、もともと投与期間に上限が定められている医薬品(新薬や向精神薬)や湿布薬は、リフィル処方はできません。

2回目、3回目も同じ薬局で

 リフィル処方のメリットは、2回目、3回目は医師の診察なしに薬を受け取れること。忙しい人にとっては、通院の手間が省けてありがたいのではないでしょうか。

 ただ、その一方で、本当に症状は安定しているのか、体調に変化はないかという心配があります。医師の診察がない分、薬剤師が継続的に服薬状況を確認させていただくため、リフィル処方箋を使う患者さんは、2回目、3回目も同じ薬局で薬を受け取ることが望ましいとされています。

 そして、薬剤師が服薬状況などを確認させていただくなかで、もしもリフィル処方が不適切ではないかと判断した場合には、調剤を行わず(お薬はお渡しせず)、患者さんに医療機関の受診をおすすめすることもあり得ます。

◎参照

厚生労働省「令和4年度診療報酬改定の概要 外来Ⅰ」

https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000906914.pdf

厚生労働省「令和4年度調剤報酬改定の概要(調剤)」

https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000911825.pdf