医療お役立ちコラム
お菓子売り場ののど飴と、薬局・ドラッグストアののど飴、どう違う?
2023/11/01
朝晩が冷え込むようになり、風邪やインフルエンザが流行する季節になってきました。症状がのどから始まる人も多いですよね。
今回は、「のど飴」の話です。
のど飴は、スーパーやコンビニなどのお菓子売り場に並んでいるものもあれば、薬局やドラッグストアで売られているものもあります。どう違うのでしょうか?
のど飴の種類
のど飴には、「医薬品」としてののど飴と、「医薬部外品」としてののど飴、「食品」としてののど飴があります。
医薬品とは、薬機法という法律に基づき、有効成分による効果・効能が認められているものです。その副作用の高さによって「第1類医薬品」「第2類医薬品」「第3類医薬品」と分かれています。のど飴の場合は、基本的に第2類医薬品か第3類医薬品です。
医薬部外品は、医薬品ではないけれど、医薬品に準ずるものという位置づけです。効果・効能が認められた成分が入っていますが、誰にでもその効果・効能が認められるわけではありません。人体への作用が緩やかで、副作用がほぼないことが特徴です。
食品は、医薬品や医薬部外品のような効果・効能はありません。ただ、「特定保健用食品(トクホ)」「栄養機能食品」「機能性表示食品」といって、ある機能をもった食品もあります。のど飴のなかにも、トクホや栄養機能食品、機能性表示食品にあたるものがあります。
医薬品ののど飴、どこで売っている?
のどに痛みや炎症などがあり、その症状を早く和らげたいときには、やはりいちばんのおすすめは、効果・効能がしっかり認められている医薬品ののど飴です。
第2類医薬品、第3類医薬品は、薬剤師だけではなく、登録販売者(市販薬を販売できる医薬品販売専門の資格)も販売することができるので、薬局やドラッグストアのほか、市販薬を取り扱っている一部のコンビニなどでも売られています。
ただ、医薬品と、医薬部外品、食品はお客さんから見ても明確にわかるように分けて陳列することがルールなので、医薬品ののど飴は市販薬が並んでいるコーナーに、食品ののど飴はお菓子・キャンディーが並んでいるコーナーに……と、同じ「のど飴」でも分かれて陳列されていると思います。
また、インターネットでも購入可能です。
のど飴は噛まないで
医薬品としてののど飴には、注意書きとして「噛まずにゆっくり溶かしてください」と書かれていると思います。のど飴は、嚙み砕くのではなく、ゆっくり舐めることが大事なのです。なぜかというと、口の中の粘膜から直接成分を吸収するから、です。
また、「2時間以上空けて使用する」などの注意書きもよくあります。のどが痛いと、つい立て続けに舐めたくなるかもしれませんが、ちゃんと使用上の注意を守りましょう。有効成分を過剰に摂りすぎることで、例えば、細菌を殺す成分が口の中の善い菌まで殺してしまうなど、悪影響を及ぼすこともあります。
そして、医薬品や医薬部外品ののど飴を買うときには、同じ「のど飴」でも、実はターゲットとする症状は違うので、自分の症状に合ったものを選んでくださいね。